2014年11月17日月曜日

タイ語の勉強が続かないときの対処法|やる気に頼らず習慣化する7つの工夫

タイ語を話せるようになりたいと思って始めたのに、気が付くと何日も教材を開いていない。

最初はやる気があったのに、タイ文字の多さや発音の難しさを前にして、勉強を後回しにしてしまう。

私もタイ語を独学し始めた頃、何度も同じ状態になりました。

英語なら学校で多少は勉強していますが、タイ語はほぼゼロからの出発でした。

覚えることがあまりにも多く見え、「今日は疲れているから明日やろう」と先延ばしにすることもありました。

しかも、タイに住んでいても、日本語や英語、知っているわずかなタイ語だけで生活できてしまいます。

生活に困らないことを、勉強しない理由にしていた時期もありました。

その経験から分かったのは、高いやる気を毎日維持しようとするだけでは、タイ語学習は続きにくいということです。

先に結論

タイ語学習を続けるために必要なのは、毎日やる気を出すことではありません。

やる気が少ない日でも始められるよう、次の仕組みを作ります。

  1. タイ語を使いたい具体的な場面を決める
  2. 一日の最低ラインを5分にする
  3. 勉強する時間と場所を固定する
  4. その日に行う教材を一つに絞る
  5. できたことを短く記録する
  6. 実生活で一つ使って上達を感じる
  7. 休んだ翌日に小さく再開する

タイ語の勉強が続かなくなる5つの理由

1.目標が「タイ語をペラペラにする」だけ

「タイ語をペラペラに話したい」という目標は魅力的です。

しかし、今日何をすれば目標へ近づくのかが分かりません。

さらに、「ペラペラ」の基準も人によって異なります。

  • タイ旅行で困らず注文できる
  • タイ人の家族と日常会話ができる
  • 職場でタイ人スタッフと話せる
  • タイのドラマを字幕なしで理解できる
  • タイ文字でメッセージを読める

目標が遠く曖昧なままだと、毎日の小さな進歩を感じにくくなります。

まず、「タイ語で何ができるようになりたいか」を、実際の生活場面へ変えます。

▶ 「タイ語をペラペラ」を具体化する目標設定の方法

2.最初から毎日30分、1時間を目標にする

やる気が高い日は、長時間勉強できます。

しかし、仕事が忙しい日、疲れた日、予定がある日には、30分を確保できません。

「30分できないなら今日はやめよう」と考えると、勉強を始める回数そのものが減ります。

継続のための最低ラインは、上達に理想的な学習時間ではなく、疲れている日にも実行できる時間にします。

3.毎日何を勉強するか考えている

今日は単語、タイ文字、動画、文法、発音のどれをやろうか。

教材を開く前に迷うと、それだけで面倒になります。

タイ語学習を始めたばかりの頃ほど、魅力的な教材や動画が次々と目に入ります。

しかし、教材を探す時間が増え、実際にタイ語を聞いたり話したりする時間が減っては本末転倒です。

4.上達を確認する機会がない

毎日勉強していても、「本当に話せるようになっているのか」と不安になることがあります。

教材のページ数だけを進めていると、できるようになったことが見えません。

特に独学では、先生が評価してくれるわけではないため、自分で上達を確認する仕組みが必要です。

5.一度休んだだけで挫折したと思う

一日勉強できなかった。

その翌日もできなかった。

すると、「また続かなかった」「自分は語学に向いていない」と考えてしまいます。

しかし、数日休んだことよりも、休んだ後に戻らないことの方が大きな問題です。

継続とは、一日も休まないことではありません。

止まっても再開できることです。

1.「話せるようになりたい」を生活場面へ変える

最初に、タイ語を使いたい場面を一つだけ決めます。

例えば、次のような場面です。

  • タイ料理店で辛さを尋ねる
  • タクシーで行き先を説明する
  • タイ人の家族へ今日の出来事を話す
  • 職場で週末の予定を尋ねる
  • 動画で聞こえた短い言葉を理解する
  • タイ文字で駅名を読めるようにする

「タイ語を勉強する」ではなく、

今月の目標

近所の食堂で、タイ語を使って料理を注文し、辛さについて一つ質問できるようにする。

今週行うこと
注文と辛さに関する短い表現を三つ練習する。

という形まで具体化します。

目標と毎日の学習がつながると、「なぜこの文章を覚えるのか」が分かります。

2.やる気がない日の最低ラインを5分にする

一日の勉強時間を常に5分にするという意味ではありません。

余裕がある日は、20分でも30分でも勉強します。

ただし、疲れた日に「これだけならできる」という最低ラインを決めておきます。

その日の状態 行う学習
時間も気力もある 新しい内容15分+復習10分
少し疲れている 前日の例文を10分音読する
かなり疲れている 音声を聞き、例文を一つだけ5分練習する
ほとんど時間がない 前日に覚えたタイ語を一つ思い出す

最低ラインの日は、学習量を増やす日ではありません。

タイ語とのつながりを完全に切らないための日です。

教材を開いて5分経った時点で終えても構いません。

始めてみて余裕があれば、そのまま続けます。

3.「いつ・どこで・何をするか」を先に決める

「時間ができたら勉強しよう」では、ほかの用事が優先されます。

勉強する時間と場所を、できるだけ具体的に決めます。

曖昧な計画
夜にタイ語を勉強する。

実行しやすい計画
夕食後に食器を片付けたら、机に置いてある教材を開き、前日の会話を5分音読する。

忙しい日の代替案
帰宅が遅くなったら、寝る前に音声を一つ聞き、例文を一回だけ声に出す。

すでに毎日行っている行動の直後へ、タイ語学習をつなげると始めやすくなります。

  • 朝のコーヒーを入れた後
  • 通勤電車へ乗った後
  • 夕食を片付けた後
  • 入浴後
  • 寝る前にスマートフォンを充電した後

時間だけでなく、「何をするか」まで決めます。

毎回、教材と学習内容を選び直さなくて済みます。

4.主教材を一つに絞る

勉強が続かないと、新しい教材なら続けられる気がします。

しかし、教材を変えるたびに最初から説明を読み直し、学習方法にも慣れ直さなければなりません。

初心者のうちは、次の役割を分けます。

役割 使うもの
毎日進める主教材 音声付き初心者教材1冊
分からないときの確認 辞書や発音確認サイト
気分転換 好きなタイ語動画や歌

気分転換用の動画が主教材に置き換わり、毎日違う動画を探すだけにならないよう注意します。

一冊の教材を繰り返して使う方法は、次の記事で詳しく紹介しています。

▶ 初心者が最初の教材を3周する勉強法

5.できたことを一行だけ記録する

独学では、自分の上達を見落としやすくなります。

勉強後に、一行だけ記録します。

記録例

  • 7月1日:教材の第3課を10分音読した
  • 7月2日:昨日の質問文を見ずに言えた
  • 7月3日:ร้านという文字を読めた
  • 7月4日:食堂で覚えた表現を一つ使えた
  • 7月5日:疲れていたので音声だけ5分聞いた

「1時間勉強した」のような時間だけでなく、できるようになった行動も残します。

  • 以前より音声が聞こえた
  • タイ文字を一つ読めた
  • 日本語を見ずにタイ語を言えた
  • 実際の会話で通じた
  • 間違いに自分で気づいた

記録が増えると、勉強できなかった日だけではなく、積み重ねてきた事実も見えるようになります。

6.実際に使って「通じた」を作る

教材のページを進めるだけでは、タイ語が生活へどうつながっているか分からなくなることがあります。

覚えた表現を、一週間に一つだけ実際に使います。

  • タイ料理店で使う
  • タイ人の友人や家族に言う
  • オンラインレッスンで試す
  • 一人で場面を想像して話す
  • タイ語日記に一文書く

実際に通じると、「もっと話したい」という気持ちが生まれます。

反対に、言えなかった場合も、次に覚えるべき表現が分かります。

私の場合、実際の会話で言えなかった内容をミニノートへ残す方法が役立ちました。

▶ 会話で言えなかった表現を覚えるミニノート勉強法

7.休んだ翌日の「再開メニュー」を決めておく

仕事、体調、旅行、家族の予定などで、勉強できない日は必ずあります。

そのたびに学習計画を作り直すと、再開の負担が大きくなります。

休んだ翌日に行うことを、先に決めておきます。

休んだ翌日の再開ルール

  1. 遅れを一日で取り戻そうとしない
  2. 新しい課へ進まない
  3. 前回の音声を一つ聞く
  4. 覚えている例文を一つ言う
  5. 5分で終了してもよい

三日休んだから三日分勉強する、という考え方は負担になります。

まず5分だけ以前の内容へ触れ、学習の流れへ戻ります。

やる気が出ない日に行う5分メニュー

時間 行うこと
1分 前回の音声を文字を見ずに聞く
1分 タイ文字・読み方・意味を確認する
2分 音声に続いて短い例文をまねる
1分 教材を閉じ、例文を一回言う

知らない内容を増やさず、以前学んだ一文だけを使います。

5分後にもう少しできそうなら続けます。

難しければ、その日は終了して構いません。

初心者向け7日間の立て直し例

行うこと
1日目 タイ語を使いたい生活場面を一つ決める
2日目 主教材と毎日勉強する場所を決める
3日目 同じ短い会話を5分音読する
4日目 タイ語を隠し、日本語や場面から言ってみる
5日目 覚えた表現を使う場面を一人で練習する
6日目 実際の会話またはタイ語日記で一つ使う
7日目 できるようになったことを三つ記録する

七日間で大きく上達することが目的ではありません。

毎日何をするか迷わず、学習を再開できる流れを作ることが目的です。

ブログを書くことが私の継続につながった

このブログを始めた理由の一つは、自分のタイ語学習を続けるためでした。

勉強した内容や試した方法を記事にすると、何もしていない状態では書くことがありません。

読んでくれる人がいることも、「もう少し続けよう」と思うきっかけになりました。

全員がブログを始める必要はありません。

ただし、学習を自分の頭の中だけで終わらせず、形に残すことはできます。

  • カレンダーへ丸を付ける
  • ノートへ一行記録する
  • 家族へ今日覚えた表現を話す
  • SNSへ学習記録だけ投稿する
  • 月に一度、自分でテストする

記録する内容は、他人へ見せる立派な成果でなくても構いません。

昨日より一つ分かったことを残します。

ご褒美だけに頼らない

勉強後に好きな物を食べる、動画を見るなどのご褒美は、始めるきっかけになります。

一方、ご褒美がないと勉強しない状態になると、継続しにくくなります。

タイ語学習そのものから、次の感覚を得られる設計も大切です。

  • 自分で学習内容を選べた
  • 昨日より聞こえた
  • 難しい文字を一つ読めた
  • タイ人へ通じた
  • 誰かとタイ語でつながれた

遠い将来の「ペラペラ」だけでなく、今日の小さな成功を見つけます。

勉強法そのものが合っていない場合もある

継続できない原因が、意志の弱さとは限りません。

使用している教材や練習方法が、現在の自分に合っていない可能性もあります。

状態 見直すこと
一課終えるのに何日もかかる 教材が難しすぎないか
読み方が分からない 音声や発音表記が付いているか
単語を覚えても話せない 日本語や場面から思い出す練習があるか
音読が苦痛になっている 音声や題材に興味を持てるか
上達が分からない 月に一度、初めての音声や会話で確認しているか

▶ タイ語の勉強法が合っているか確認する月1回のセルフチェック

学習研究から見た「続けやすい環境」

第二言語学習に関する研究では、学習を自分にとって意味のある活動だと感じ、自分で選んでいる感覚や上達している感覚、人とのつながりを得られることが、学習への努力と関係すると報告されています。

また、一般的な目標研究では、「勉強する」と考えるだけではなく、いつ、どこで、何を行うかを事前に決める計画が、行動を始める助けになることが示されています。

進捗を定期的に確認し、記録することも、目標達成を助ける可能性があります。

これらの研究からも、毎日強いやる気を出そうとするより、

  • 自分に関係のある目的を決める
  • 行動する時間と場所を決める
  • 小さな上達を記録する
  • 人との会話へつなげる

という学習環境を作る方が現実的だと考えられます。

まとめ|やる気が戻るのを待たず、5分だけ再開する

タイ語の勉強が続かないとき、自分の意志が弱いと決めつける必要はありません。

目標が遠すぎる、毎日の負担が大きすぎる、教材が定まっていない、上達を確認できないといった仕組みの問題が隠れていることがあります。

まず、次の七つを確認します。

  1. タイ語を使いたい生活場面を一つ決める
  2. 疲れた日の最低ラインを5分にする
  3. 勉強する時間・場所・内容を固定する
  4. 毎日使う主教材を一つ決める
  5. できたことを一行記録する
  6. 一週間に一つ、実際の会話で使う
  7. 休んだ翌日は前回の復習から再開する

一日休んでも、三日休んでも、それまでの学習がゼロになるわけではありません。

遅れを取り戻そうとせず、前回覚えた音声を一つ聞き、短い例文を一回声に出します。

タイ語学習を続ける力は、一度も止まらない力ではありません。

止まった後に、何度でも小さく再開できる力です。