タイ語を独学していると、同じ単語や教材を何度も繰り返すことになります。
ところが、繰り返しているのに覚えられないと、
「自分には語学の才能がないのでは?」
と不安になることがあります。
私も、繰り返すことが大切だと分かっていながら、同じ範囲へ戻るよりも、先へ進みたくなることがありました。
しかし、タイ語が記憶に残るかどうかは、単純な「回数」だけでは決まりません。
先に結論
同じ日に何度も見るより、日を空けて、答えを隠し、自分の頭から思い出す方が、タイ語は残りやすくなります。
タイ語は何回繰り返せば覚えられる?
「何回やれば覚えられるか」には、全員共通の正解はありません。
簡単な単語なら数回で覚えられることもあります。一方、発音が似た単語、使う機会が少ない表現、タイ文字の形が似ている単語は、何度も忘れます。
そのため、私は回数よりも、次の3点を見るようにしています。
- 日を空けて復習したか
- 答えを見ずに思い出したか
- 実際の会話を想像して口に出したか
同じ日に10回読み直しても、その場では「覚えた気」になりやすいものです。
本当に確認したいのは、翌日や数日後にも、必要な場面で口から出てくるかどうかです。
羽生善治さんの言葉から考えた「繰り返し」の意味
この記事を書こうと思ったきっかけの一つが、羽生善治さんの考え方でした。
羽生さんはインタビューで、忘れること自体を過度に恐れるのではなく、深く理解していれば思い出しやすいこと、視覚だけに頼らず、話す・書くなど複数の感覚を使うことが記憶の定着につながるという趣旨を語っています。
タイ語学習にも、そのまま当てはまります。
ただ単語を見るだけではなく、
- タイ文字を見る
- 音声を聞く
- 自分で発音する
- 意味を思い出す
- 短い例文で使う
このように一つの表現へ違う方向から何度も触れることで、「見たことがある言葉」が「自分で使える言葉」へ変わっていきます。
覚えにくい繰り返し方3つ
1.答えを見ながら何度も読む
タイ文字と日本語訳を一緒に見続けると、理解できているように感じます。
しかし、答えを隠した瞬間に思い出せなければ、まだ自力で使える状態ではありません。
一度確認したら、日本語訳やタイ語を隠し、自分で答える時間を作ります。
2.同じ日にまとめて繰り返す
一日に20回繰り返すより、数日間に分けて繰り返した方が、長く覚えているための練習になります。
少し忘れかけたころに思い出すことが大切です。
3.覚える単語を増やしすぎる
一日に50語、100語と増やすと、学習した達成感は得られます。
しかし、復習が追いつかなければ、翌週には大量に忘れてしまいます。
初心者は、まず一度に5~10個程度の単語や例文を、自力で言えるところまで繰り返す方が続けやすいです。
私がすすめるタイ語の反復学習5ステップ
ステップ1:覚える表現を5個だけ選ぶ
教材を最初から全部覚えようとせず、実際に使いそうな表現を5個だけ選びます。
「タイで使いたい」「次の会話で言いたい」と思える表現を優先します。
ステップ2:タイ文字・発音・意味を確認する
例として、次の表現を覚えるとします。
วันนี้อากาศร้อนมากครับ
発音:wan-níi aa-kàat rɔ́ɔn mâak khráp
カタカナの目安:ワンニー・アーカート・ローン・マーク・クラップ
意味:今日はとても暑いです。
※カタカナは大まかな読み方の補助です。タイ語の声調、母音の長短、末子音を完全には表せません。
ステップ3:答えを隠して思い出す
次の3方向から練習します。
- タイ語を見て、日本語の意味を答える
- 日本語を見て、タイ語を口に出す
- 暑い日にいる場面を想像して、タイ語を言う
特に3つ目が重要です。
実際の場面と表現を結びつけると、会話で使える言葉へ近づきます。
ステップ4:翌日・3日後・7日後に復習する
| タイミング | やること | 時間の目安 |
|---|---|---|
| 覚えた当日 | 発音と意味を確認し、3回口に出す | 5~10分 |
| 翌日 | 答えを隠して思い出す | 3~5分 |
| 3日後 | 日本語からタイ語を言う | 3~5分 |
| 7日後 | 例文を見ず、場面から言う | 3~5分 |
| 14日後 | 間違えた表現だけ再練習する | 必要な分だけ |
この日程は絶対的な正解ではありません。
簡単に思い出せた表現は間隔を長くし、間違えた表現は翌日もう一度確認します。
ステップ5:実生活で一度使う
単語帳の中だけで完結させず、実際の生活で使います。
- 独り言で言う
- タイ人との会話で使う
- 短いタイ語日記に書く
- スマートフォンへ録音する
- 自分で質問と答えを作る
一度でも自分の意思で使った表現は、ただ眺めていた表現より印象に残りやすくなります。
7日間で試すミニ反復プラン
| 日 | 学習内容 |
|---|---|
| 1日目 | 使いたい表現を5個選び、発音と意味を確認する |
| 2日目 | 昨日の5個を見ずに言う。間違えたものだけ確認する |
| 3日目 | 新しい表現を5個追加する |
| 4日目 | 1日目と3日目の表現を混ぜてテストする |
| 5日目 | 例文を一つずつ作り、声に出す |
| 6日目 | 録音し、発音と詰まった表現を確認する |
| 7日目 | 10個を見ずに言い、間違えたものだけ翌週へ残す |
何度忘れても、それは失敗ではない
繰り返したのに忘れると、勉強が無駄だったように感じます。
しかし、忘れた後にもう一度思い出すことも、学習の一部です。
大切なのは、最初の一回で完璧に覚えることではありません。
必要な場面で思い出せるまで、間隔を空けながら戻ってくること。
タイ語学習の王道は、ただ同じページを何度も読むことではなく、
この繰り返しです。
先へ進むことと同じくらい、以前覚えたものへ戻ることも大切にしてみてください。
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教材を次々に変えず、一冊を繰り返して土台を作る方法です。
タイ文字の反復練習を生活の中へ組み込む具体例を紹介しています。
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