2016年4月28日木曜日

【実体験】タイ語単語帳の作り方|初心者向けの書き方と忘れにくい復習法

タイ語の教材を何度も読んでいるのに、知らない単語がなかなか覚えられない。

読んでいるときは分かったつもりでも、翌日になると意味が出てこない。

私もタイ語を独学している中で、同じ問題を何度も経験しました。

当時の勉強の中心は、市販のタイ語教材に載っている文章の音読でした。

しかし、文章を繰り返し読んでいるだけでは、単語を本当に覚えたのか確認しにくいと感じるようになりました。

そこで作り始めたのが、教材で出会った知らない単語だけをまとめる自作のミニ単語帳です。

先に結論

初心者向けのタイ語単語帳には、単語だけでなく、次の5項目を記録します。

  1. 日本語の意味
  2. タイ文字
  3. 発音表記・読み方
  4. 短い例文
  5. その単語を見つけた教材や場面

書いた後は眺めるだけでなく、答えを隠して思い出し、日を空けてもう一度確認します。

私が最初に作ったタイ語単語帳

私が最初に作った単語帳は、見開きの左側に日本語、右側にタイ語を書くシンプルなものでした。

市販教材に出てきた単語をすべて書き写すのではありません。

自分が分からなかった単語だけを選んで記録しました。

左ページ 右ページ
日本語の意味 タイ文字
教材名・ページ 発音表記・短い例文

左ページの日本語を見て、右ページのタイ語を思い出します。

すぐに思い出せなかった場合は、まだ自分で使える状態になっていないと判断できます。

文章を何度も音読していたのに、その文章で使われていた単語を思い出せなければ、意味を意識せず文字や音だけを追っていた可能性もあります。

この単語帳は、単語を増やす道具であると同時に、音読の質を確認する小テストにもなりました。

初心者の単語帳は「タイ文字と意味だけ」では不十分

タイ文字をまだ読めない初心者が、タイ文字と日本語の意味だけを書いても、正しい読み方が分かりません。

特にタイ語は、声調、母音の長さ、末子音などによって、通じ方や意味が変わることがあります。

そのため、このブログではタイ語を紹介するとき、原則として次の形で示します。

単語帳へ書く基本セット

タイ文字
กิน

発音表記
gin

カタカナによる読み方の目安
ギン

日本語の意味
食べる

カタカナは、初心者が読み始めるための補助としては便利です。

ただし、カタカナだけではタイ語の声調や母音の長短を正確に表せません。

カタカナを最終的な発音の正解にせず、教材の音声、辞書の音声、タイ語話者の発音などでも確認します。

単語だけでなく短い例文も書く

一つのタイ語には、複数の意味や使い方がある場合があります。

単語と日本語訳を一対一で覚えるだけでは、実際の会話でどのように使うのか分からなくなることがあります。

そのため、単語帳には、元の教材に載っていた短い例文も一緒に書くようにします。

記入例

日本語
私は辛いものを食べません。

タイ文字
ผมไม่กินเผ็ดครับ

発音表記
phǒm mâi gin phèt khráp

カタカナによる読み方の目安
ポム・マイ・ギン・ペット・クラップ

意味
私は辛いものを食べません。

※カタカナ表記は、おおよその読み方をつかむための補助です。声調や母音の長短は、音声でも確認してください。

この例文なら、กินだけでなく、ไม่กินで「食べない」、กินเผ็ดで「辛いものを食べる」というまとまりも確認できます。

例文は長くする必要はありません。

初心者の場合は、自分が意味を理解でき、実際に口に出せる短さにします。

自作単語帳の作り方5ステップ

1.教材を音読する

最初に、現在使っているタイ語教材の文章を読みます。

文章全体の意味と音声を確認してから、音読します。

最初から単語だけを大量に抜き出すのではなく、文章や会話の中で出会った単語を対象にします。

文章の場面が記憶に残っていると、単語を思い出す手掛かりになります。

2.分からなかった単語だけを選ぶ

教材に載っている単語を、すべて単語帳へ書き写す必要はありません。

次のような単語を優先します。

  • 文章の意味を理解するために必要だった単語
  • 何度も見ているのに覚えられない単語
  • 自分の生活や会話で使いそうな単語
  • 知っている単語と混同しやすい単語
  • 音は聞いたことがあるのに意味が分からなかった単語

珍しい単語を大量に集めるより、使用頻度が高く、自分が使う可能性のある単語を優先します。

3.日本語とタイ語を見開きで分ける

左側に日本語、右側にタイ語を書くと、右ページを隠して小テストができます。

右側には、タイ文字だけでなく、発音表記と例文も書きます。

左側に書くもの 右側に書くもの
日本語の意味 タイ文字
どのような場面で使うか 発音表記・読み方
教材名とページ 短い例文と注意点

教材名やページも残しておくと、使い方が分からなくなったときに元の文章へ戻れます。

4.答えを隠して思い出す

単語帳を作っただけで満足せず、右側を隠します。

左側の日本語を見て、タイ語を声に出してみます。

話す力を付けたい場合は、次の順番で確認します。

  1. 日本語を見る
  2. タイ語を声に出す
  3. タイ文字を思い浮かべるか、実際に書く
  4. 右ページを見て答え合わせをする
  5. 音声で発音を確認する

タイ文字をまだ十分に書けない場合は、最初から完璧に書こうとしなくても構いません。

まずは日本語を見て、正しい音でタイ語を言えることを目標にします。

その後、学習段階に合わせてタイ文字も思い出すようにします。

5.間隔を空けて復習する

一度正解できても、翌日には忘れていることがあります。

その日のうちに何度も続けて見るだけでなく、時間を空けてもう一度思い出します。

初心者が始めやすい復習例は、次のとおりです。

復習時期 行うこと
覚えた当日 答えを隠して一度思い出す
翌日 日本語からタイ語を言う
3日後 単語と短い例文を言う
1週間後 順番を変えてテストする
2週間後 実際の会話や一人会話で使う

これは絶対的な日程ではなく、始めやすい一例です。

覚えられない単語は短い間隔で確認し、すぐに思い出せる単語は復習間隔を長くします。

思い出せないときに長時間悩まない

答えを隠して考えることは大切ですが、まったく分からない単語を何分も考え続ける必要はありません。

少し考えても出てこない場合は、答えを確認します。

その際、タイ語と日本語だけを見て終わらせず、次の内容まで戻ります。

  • 元の例文
  • 使用されていた場面
  • 正しい発音
  • 似ている単語との違い

単語を孤立した一枚のカードとして覚えるのではなく、使われていた文脈と結び直します。

答えを確認した後、もう一度ページを閉じ、すぐに自分で言ってみます。

長い表現は無理に一語ずつ分解しない

タイ語を勉強していると、複数の単語がまとまって一つの意味を表す表現に出会います。

私も以前、覚えにくい長い表現を見つけると、構成する単語を一つずつ辞書で調べていました。

単語の意味を確認することで、表現の仕組みに納得でき、覚えやすくなる場合があります。

ただし、すべての表現を一語ずつ日本語へ置き換えれば、全体の意味を正確に理解できるとは限りません。

例えば、次の表現です。

タイ文字
ก็ต่อเมื่อ

発音表記
kɔ̂ɔ dtɔ̀ɔ mʉ̂a

カタカナによる読み方の目安
ゴー・トー・ムア

日本語の意味
~の場合に限って、~して初めて、~である場合にのみ

この表現は、条件を示す一つのまとまりとして使われます。

初心者は、構成する文字を無理に一つずつ日本語へ置き換えるよりも、短い例文と一緒に覚える方が、実際の使い方を理解しやすくなります。

タイ文字
เราจะพูดภาษาไทยได้ดี ก็ต่อเมื่อเราฝึกทุกวัน

発音表記
rao jà phûut phaa-sǎa thai dâai dii kɔ̂ɔ dtɔ̀ɔ mʉ̂a rao fʉ̀k thúk wan

カタカナによる読み方の目安
ラオ・ジャ・プート・パーサータイ・ダイ・ディー、ゴー・トー・ムア・ラオ・フック・トゥック・ワン

日本語の意味
私たちがタイ語を上手に話せるようになるのは、毎日練習した場合に限ります。

※カタカナは、おおよその読み方をつかむための補助です。声調や母音の長さは、辞書や教材の音声でも確認してください。

長い表現を単語帳へ記録するときは、次の内容をセットにします。

  • 表現全体の意味
  • 発音表記と実際の音声
  • どのような条件や場面で使うか
  • 短く理解しやすい例文
  • 元の教材や文章

単語を細かく分けることが目的ではありません。

その表現が文章の中でどのような働きをしているのかを理解し、自分でも使える形で覚えることが目的です。

日本語からタイ語だけでなく、逆方向でも確認する

会話で使うためには、日本語や伝えたい内容からタイ語を思い出す練習が必要です。

一方、タイ語を聞いたり読んだりするときには、タイ語から意味を理解する力が必要です。

単語帳では、次の両方向を確認します。

確認方法 主に鍛えられる力
日本語を見てタイ語を言う 会話・作文
タイ文字を見て意味を言う 読解
音声を聞いて意味を言う リスニング
日本語を見て例文全体を言う 実際の会話

単語を見れば分かるのに、会話では出てこない場合は、日本語や場面からタイ語を思い出す練習が不足している可能性があります。

一度に単語を増やしすぎない

自作単語帳を始めると、知らない単語をすべて記録したくなることがあります。

しかし、書く単語が増えすぎると、単語帳作りだけで時間が終わり、復習できなくなります。

初心者のうちは、まず一日に5語程度から始めても十分です。

大切なのは、単語帳へ何語書いたかではありません。

次の状態まで進んだ単語が、どのくらいあるかです。

  • 読み方が分かる
  • 意味が分かる
  • 日本語からタイ語を思い出せる
  • 短い例文で使える
  • 実際の会話で使ったことがある

書いただけの100語より、実際に使える10語を増やす方が、会話力にはつながります。

自作単語帳で失敗しやすい作り方

教材の単語をすべて書き写す

単語帳を作る作業そのものが目的になり、復習する時間がなくなります。

自分が分からなかった単語、使いたい単語へ絞ります。

タイ文字と日本語訳だけを書く

初心者は読み方が分からず、誤った発音を覚える可能性があります。

発音表記と音声の確認方法も残します。

一つの日本語訳だけで覚える

使われる文脈によって意味が変わることがあります。

元の短い例文も一緒に記録します。

単語帳を何度も眺めるだけ

答えが見えている状態では、「知っている気分」になりやすくなります。

答えを隠して、自分の記憶から言葉を出します。

一日で完璧に覚えようとする

その日に覚えたように感じても、時間がたつと忘れます。

翌日、数日後、一週間後と、日を空けて確認します。

ミニノート勉強法との違い

この自作単語帳と、私が会話力を伸ばすために使ったミニノート勉強法は、似ていますが役割が違います。

方法 単語の集め方 主な目的
今回の自作単語帳 教材や音読文で分からなかった単語 教材の理解と語彙の定着
ミニノート勉強法 実際の会話で言えなかった内容 自分の生活に必要な会話表現を増やす

教材から基礎語彙を増やしながら、実際の会話で言えなかった表現も別に記録すると、両方の弱点を補えます。

▶ タイ語を3か月で話せるようになったミニノート勉強法

単語帳と音読を組み合わせる

単語だけを覚えても、会話の中で自然に使えるとは限りません。

私の場合は、教材の文章を音読し、その中で覚えられていない単語を単語帳で確認する方法が合っていました。

学習の流れは次のようになります。

  1. 教材の音声を聞く
  2. 文章の意味を確認する
  3. 文章を音読する
  4. 分からなかった単語を単語帳へ書く
  5. 日本語からタイ語を思い出す
  6. 元の文章をもう一度音読する
  7. 数日後に再び単語を確認する

単語帳で覚えた単語を、元の文章へ戻してもう一度読むことで、単語と文脈を結び直せます。

タイ語教材を探している場合は、実際に使った教材をまとめた記事も参考にしてください。

▶ 実際に使ったタイ語独学におすすめの本7冊

学習研究から見ても「思い出す・間隔を空ける」が重要

第二言語の単語学習に関する研究では、答えを繰り返し見るだけでなく、自分の記憶から単語を取り出す練習が、語彙の定着に役立つと報告されています。

また、同じ日に練習を集中させるだけでなく、時間を空けて復習することも重要です。

ただし、まったく思い出せない状態で無理に考え続ければよいわけではありません。

答えを確認し、例文や場面へ戻り、正しい形を理解したうえで、もう一度思い出します。

まとめ|書くことより、思い出して使うことを重視する

タイ語の自作単語帳は、きれいにまとめることが目的ではありません。

自分が覚えられていない単語を見つけ、読み方と使い方を確認し、答えを見ずに思い出すための道具です。

作り方の基本は次のとおりです。

  1. 教材の文章と音声を学習する
  2. 分からなかった単語だけを選ぶ
  3. 日本語とタイ語を見開きで分ける
  4. タイ文字・発音表記・意味・例文を書く
  5. 答えを隠して声に出す
  6. 翌日、数日後、一週間後に復習する
  7. 元の文章や実際の会話で使う

単語帳を何ページ作ったかではなく、覚えた単語をどれだけ自分の言葉として使えるようになったかを確認します。

一日5語でも、読み方、意味、使い方を理解し、数日後にもう一度思い出せるなら、着実に使えるタイ語が増えていきます。

▶ タイ語を早く話せるようになる独学7ステップ

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